プロと言えども、バスを運転するのは大変です。
路線バスは決まった路線を走りますが、貸切バス(観光バス)はお客様に合わせて、出発場所や目的地、走行ルート、毎日異なります。
貸切バス(観光バス)の乗務員さんの勤務時間は国土交通省の勤務時間等基準告示(事業用自動車の運転者の勤務時間及び乗務時間に係る基準)で定められています。
1日の拘束時間は原則13時間以内、運転時間は2日を平均して1日当たり9時間以内でかつ連続運転時間は4時間以内と定められているんです。
貸切バスの高速道路走行を伴う運行では先の「1日あたり9時間」に相当する乗務距離の上限は670kmと定められています。
670kmを超えて運行する場合は別の運転者を用意、つまり「二人乗務(ツーマン・ツードラ)」としなければならないのです。
これは国土交通省の指針(一般貸切旅客自動車運送事業に係る乗務距離による交替運転者の配置の指針)であり、バス会社別の労使協定によりこの指針よりも短く設定されている場合もあります。
→法令の範囲内であれば、バス会社は乗務距離の上限を500kmや550km、600kmと短く設定することができ、現状は520~600kmで設定しているバス会社が大半です。
案外、貸切バス(観光バス)の乗務員さんは華やかそうに見えて、現実の労働条件は厳しいものです。
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