飛騨のお話の流れで、「さるぼぼ」。
①「あれねぇ!」と思い浮かんだ方、
②「何それ???」という方、
どちらですか???
分からない方もいらっしゃるでしょうから、先に見せちゃいます!
↑「アルプス街道平湯」の建物内にある「さるぼぼ」
「さるぼぼ」
飛騨の言葉(飛騨弁)で、赤ちゃんのことを「ぼぼ」と言います。
「さるぼぼ」は直訳すれば「猿の赤ちゃん」という意味です。
災いが去る(猿)、家内円(猿)満になるなど、縁起の良い物とされ、お守りとしても使われています。
飛騨は山深く、奈良時代は「下々の下国」と呼ばれたほどの国でした。
山が襞のように重なって見えるから飛騨となったという説もあるそうです。
気候は寒く、土地は無い上に痩せており、租(年貢)が出せず、
男は都へ雑徭(宮大工)として駆り出され、少ない人口が減って大変だったそうです。
【余談ですが、これが後の「飛騨の匠」として、町屋造りや屋台などに大きな影響を与えたと】
それで、残った女性が細々暮らしていたそうですが、生活するのがやっとという状況、
子供に良い人形なんて買ってあげられない。
そこで、おばあちゃんやおかあさんが作ってくれた人形で、遊んだだそうです。
土人形や木彫り人形、布人形は、残り切れのはぎ合わせでも、嬉しかったそうです。
いつの頃からか、生活が楽になり、新しい赤い布で作るようになったそうです。
何でかって言うと、昔は流行り病が多くて、特に天然痘がとても恐く、
赤い布は天然痘予防になると言われていたから、人形を赤い布で作ったんです。
その赤い人形、まるで「猿の赤ちゃん」みたいということで、「さるぼぼ」と言われるようになったとか。
今では、飛騨のお土産のひとつとして、よく見かけます。
基本は、赤い体に赤く丸い顔(目鼻口は省かれる)、赤い手足(指は省かれている)、黒い頭巾と黒い腹掛け(いわゆる「金太郎」)を纏い、座って足を前に投げ出しているか両足を広げ、両腕を上げて広げた(いわゆる万歳の)姿です。
ただ、全身に亘って色が赤いのは、赤は古くから悪霊祓い、疫病(とりわけ天然痘)除けの御利益があると見なされてきたからですが、近年では赤以外に黄色や緑色などさまざまなカラーバリエーションが見かけられるようになりました。
今でも手作りで作られているとか・・・飛騨を訪れた際は、ぜひお土産に!
大きさも大小様々、携帯用のストラップもありますよ!
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